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最近になって搭載車両の増えてきた「スマートキー」システムですが、未だにキーレスエントリーとの違いが分かっていなかったり、操作方法が分からない人も多いようです。売却時の影響まで含めて詳しく解説します。
キーレスエントリーとの違いは?
Credit by Khedara ආරියරත්න 蒋龙
キーレスエントリーシステムとは、通称キーレスと呼ばれ、ほとんどの車に搭載されています。以前の車では直接鍵穴に鍵を差して解錠していたのに対して、キーレスではリモコン操作によって離れた場所から解錠出来るものです。施錠も同様に行うことが出来ます。
トランクの施解錠もセットになっている事が多く、キーを差し込むことなく車内に入れるという意味で、キーレスエントリーという名称になっています。
エンジンをかける際には、キーを差し込んでエンジンを始動させます。
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スマートキーシステムとは
Credit by DENSO in North America
スマートキーシステムとは、スマートキーを持っているだけで、車の施解錠やエンジンの始動が行えるシステムです。車両に近づくだけ、ドアノブに触れるだけで解錠となり、スマートキーを持って車から離れるだけで施錠となる仕組みです。スマートキーの存在を意識せずに施解錠が可能です。
また、エンジン始動もボタン式になり、家電製品のようになりました。従来と同様に、セレクトレバーがPの状態で、ブレーキを踏んでいることが条件になりますが、こちらもスマートキーの存在を意識することなくエンジン始動が可能になっています。
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各社で呼び名が違う
スマートキーは各社によって名称が異なります。スマートキー、スマートエントリーという名称はトヨタ自動車の商品名ですが、販売数の影響か、一般的に浸透した名称になっています。
各社のシステム名称は以下の通りです。カッコ内は携帯機名称です。
- トヨタ
- スマートエントリーシステム&スタートシステム(スマートキー)
- 日産
- インテリジェントキーシステム(インテリジェントキー)
- ホンダ
- Hondaスマートキー・スマートカードキーシステム(同一)
- スズキ
- キーレススタートシステム(携帯リモコン)
- スバル
- キーレスアクセス&プッシュスタート(アクセスキー)
- 三菱
- キーレスオペレーションシステム(キーレスオペレーションキー)
- ダイハツ
- キーフリーシステム(電子カードキー)
- マツダ
- アドバンストキーレスエントリー&スタートシステム(アドバンストキー)
- いすゞ
- パッシブエントリー&スタートシステム
- フォルクスワーゲン
- キーレスアクセス
- アウディ
- アドバンストキーシステム
- メルセデス・ベンツ
- キーレスゴー&ハンズフリーアクセス
- BMW/MINI
- コンフォートアクセス(リモートコントロールキー)
- ボルボ
- パーソナル・カー・コミュニケーター&キーレスドライブ(リモートコントロールキー)
- フォード
- インテリジェントアクセス&プッシュボタンスタート/スマート・キーレスエントリーシステム
- クライスラー/フィアット
- キーレスEnter’N Go
キーレス名称を引き継いだ名称が多く、キーレスエントリーの進化版として認知させやすい名称にしている会社と、スマートなど新しい仕組みである事をアピールしたい会社に分かれているかなという印象です。マツダなどは前者、日産やフォードは後者ですね。
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電池切れには注意
スマートキーの仕組みは、テレビのリモコン同様、微弱な電波を送信することで車側と通信を行い、ドアのロック制御やエンジン制御を行っています。そのため、定期的に電池交換が必要で、だいたい1年程度で交換時期となります。車種によってはコンパネ内にスマートキーの電池残量を警告するものもあります。
スマートキーはコイン型リチウム電池によって作動しています。CR-2032という型番で100円程度で売っています。100円ショップにもCR-2025というコイン型リチウム電池は売っていますが、厚みと容量が異なるので、CR-2032を購入された方が良いです。
微弱な電波を送信していますので、周囲に電磁波を発するものがあると、通信を行おうとして電池の消耗が進んでしまいます。テレビパソコン、携帯電話の近くに保管するのは電池消耗を早めてしまいますので、注意が必要です。
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電池切れの場合の応急対応
電池切れの場合は交換しなければなりませんが、交換するまでの間、応急処置として使えるようになっています。スマートキー内部にメカニカルキーと呼ばれる、従来と同様のキーが格納されています。スマートキーのロック解除レバーをスライドさせ、内部のキーを引っ張り出します。
電池切れの場合でも、スマートキーをエンジンスタートボタンに押し当てると、エンジンが始動します。トヨタの場合は押さずに当てるだけで反応するようです。万が一電池切れになっても、ドアロックの施解錠、エンジンスタートを行うことが出来るので、慌てず冷静に対応してください。
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便利さ故にトラブルとなりやすい
スマートキーは、その存在をほとんど意識することなく車を利用することが出来ます。バッグやポケット内に持っていれば、自動的に通信が行われて動作します。そのため、スマートキーの存在を忘れ、思わぬトラブルになることがあります。
バッグの中に入れておけば動作するため、相手を電車などで移動するために送るような時、相手側のバッグに習慣でスマートキー入れてしまい、そのまま車から離れてしまうというケースがあります。この場合、エンジンはかかっているが停止も施錠も出来ない状態になってしまいます。
またエンジン始動後はスマートキーを必要としないため、出発前にエアコンを作動させて、一度自宅に戻った後、自宅にスマートキーを置いたまま出発してしまうこともあります。
便利さ故のトラブルではありますが、スマートキーがなければ困ります。そのようなトラブルを避けるためにもスペアキーを持っておく、あるいはメカニカルキーだけでも必ず保持しておく事を心がけた方が良いです。
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査定への影響
スマートキーシステムは、ほとんどが標準装備品となるので、スマートキーシステム単体で査定に影響するかを判断することは難しいです。ただし、いくつかの車種はオプションとして販売していますので、オプションのありなしを比較する事で、スマートキー搭載の価値がだいたい把握できるかと思います。
ホンダのシャトルでは、メーカーオプションでスマートキーを選択出来るモデルが発売されており、中古車市場にもスマートキー搭載と非搭載車両が販売されています。ほとんどの車はスマートキーを搭載していますが、一部で搭載していない車両がありましたので、比較してみます。
年式 | 2016年(H28) |
---|---|
走行距離 | 70km |
車検残 | 2年2ヶ月 |
本体価格 | 188万円 |
年式 | 2016年(H28) |
---|---|
走行距離 | 4km |
車検残 | 未登録 |
クルーズコントロール | ○ |
バッグカメラ | ○ |
LEDヘッドライト | ○ |
本体価格 | 198.8万円 |
純粋にスマートキーのある無しだけでは比較出来なかったのですが、車体として程度が同じくらいの2台を比較してみました。オプション搭載のありなしも影響しますが、2台の差額は10万円ほどとなっています。ホンダシャトルの新車見積もりを試してみると、スマートキーシステム搭載と一緒にETC、ナビ装着用スペシャルパッケージも一緒に選択で76,400円ほどのセットになります。スマートキー装着分は実質的に5万円台と考えればよさそうです。そのため、中古車での差額も、プレミアがつかない限りは、この金額を下回る範囲で査定がつけられると思います。
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もし中古車で同じ車が並んでいた時に、片方にスマートキーが搭載されていれば、迷い無く選択すると思います。車の性能を上げるカスタマイズや、オプションはたくさんありますが、スマートキーは今後必須といえるほど便利な仕組みのひとつだと思います。便利な機能ゆえに、イモビライザーなど防犯機能とセットで設置を考える必要があります。
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