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多走行車でもきちんと整備された車は、査定も期待出来る?

車の査定にまつわる知識

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車は基本的に消耗品となりますので、使い続けていれば古くなる箇所や交換が必要な部品、修理の必要な箇所が出てきたりします。簡単なところではワイパーゴムも消耗品ですし、エンジンオイルは劣化しますので定期的に交換しなければなりません。
参考→ 日々のお手入れや取り扱い方で査定額は変わります

車に乗る機会の多少に関わらず、定期的な点検は必要ですし、点検を怠った結果、通常よりも高い費用を支払ったり、最悪の場合は事故に至ったりする事があります。
参考→ JAFの救援件数ランキングから学ぶ、車が故障しやすい原因とポイントは?

故障する前に対応するのが一番

どんな車でも最初は新車ですが、走行距離が増えてきたり、年数が経過する事によって劣化していきます。車を構成する部品は数多くありますが、部品や場所によって劣化の進み具合も違いますし、使用頻度や乗り方、扱い方によっても違ってきます。車は工業製品なので、定期的に検査をして修理や交換をしなければならないですし、もしそれを怠れば故障します。

故障してから対応すれば良いと思うかもしれませんが、たとえば駐車場でエンジンがかからなくなれば、駐車場まで来てもらうだけで済みますが、旅行先などで故障した場合には、対応が難しかったりする事もあります。電波の入らない場所で故障したら、JAFへ連絡するのさえ一苦労です。

車検2回目までであれば、だいたいノートラブル

もし故障とは無縁の車生活を送りたい場合は、2回目の車検、新車登録から5年で乗り換えるというのが一つの選択になります。だいたいそれぐらいまでであればノートラブルで過ごせますし、部品交換の必要な箇所も少ないです。さすがにノーメンテという訳にはいかないので、エンジンオイルなどは交換する必要がありますが、たとえばタイミングベルトなどは交換しないでも大丈夫な範囲だと思います。

ただ、しっかりケアしてある車の場合は良い評価を受けられる可能性が高く、特に人気のある中古車の場合には大幅な査定アップを期待できます。
参考→ 高く売れるワンオーナー車の特徴

定期的に交換の必要な部品というのはだいたい決まっています。新しい車になるほど新しい機能が提供されるので、その分だけ故障する箇所も増えていきますが、よほど消耗する箇所でなければ10万kmぐらいまでは保つ設計になっている事がほとんどだと思います。稀にリコールなどで回収される事はありますが…。

故障しやすい代表的なものをまとめましたので、日々のケアや定期的な交換・修理の参考にしてください。

エンジンまわり

エンジンまわりは、車の中心的な場所でありながら、中身が見えないこともあり、交換の必要性を分からない箇所が多いと思います。その分だけ、交換を遅らせたり忘れてしまいがちですが、エンジンがきちんと動かなければ車は発進できないので、重要な場所です。

ちなみに、車の基本動作は「進む」「止まる」「曲がる」なので、エンジン、ブレーキ、ハンドルのいずれかが壊れると走行不能になります。

バッテリー
カーナビやオーディオ、最近ではスマホの充電に使うイメージが強いバッテリーですが、エンジン始動時のセルモーターを回す動力としても重要な部品です。バッテリーは使用状況により異なりますが、だいたい2~5年で寿命といわれています。エンジンの回転数によってライトの明るさが異なったり、パワーウインドウの開閉速度が遅くなったりした時には、交換のタイミングです。ディーラーだと2万円前後、カー用品店だと1~3万円のバッテリーに、交換費用は500円~1,500円くらいです。
エンジンプラグ(スパークプラグ)
エンジン点火時に火花を起こす部品で、エンジンは爆発を連続的に起こす事で動力を回転させていますので、大事な部品です。だいたい2万~10kmで交換となります。通常のプラグと、長寿命をうたっているプラグでは寿命が異なりますので、幅のある交換時期にになります。交換は状態による確認ではなく、距離で交換した方が良いです。物理的な寿命まで使った場合に、プラグが寿命に近づくと着火ミス、発火ミスが起こり、様々なセンサーの故障やエンジン内部の損傷を招くことがあります。
プラグコード
イグニッションコイルで作られた高電圧の電流を、点火プラグへと送り届けるのが主な役割となる電線ケーブルです。だいたい10万kmで交換となりますので、ディーラーなどに車検を任せている方は、ディーラー側で判断して交換するのがほとんどです。プラグコード自体は数千円ですが、プラグコードを交換する技術料(工賃)が高くなるため、約2万円程度が相場です。
タイミングベルト
タイミングベルトを一言で説明するのは難しいのですが、吸排気を繰り返すエンジンのタイミングを調整するためのベルトだと思ってもらえれば良いかと思います。そのため非常に大事な部品となりますが、こちらも消耗品なので、7万~10万kmで交換というのが一般的です。最近だと10万km交換が多くなったように思います。費用は車種によりますが、3万~5万円程度で、エンジン脱着を必要とする車種の場合はそれよりも高額になります。
Vベルト
エンジンを回転させ続けるには、冷却したり電気を発生したりする必要があります。そのため、エンジンの回転を色々なパーツに伝える箇所としてVベルトが使われています。Vベルトは5~10万kmで交換が推奨されています。費用は7,000円~12,000円程度です。
フューエルインジェクタ
フューエルインジェクタとは、ガソリンエンジンに対してガソリンを噴射する装置の事です。ちょうどよく燃焼し切れるだけのガソリンを噴射するのが目的で、近年の高燃費車、クリーン車は全て優れたインジェクタ技術を採用しています。そのため、交換時期や費用も車種によって異なりますが、15万~20万kmで、工賃含めて5万円以上、というのが相場かと思います。1本ずつ交換すれば単価は低くなりますが、めったに交換しない箇所です。また最新のインジェクタだとその他のパーツも交換が必要になるかもしれませんので、高額になる可能性もあります。
フューエルフィルタ
ガソリン内部のフィルターで、ガソリンタンク内部の細かいゴミなどを付着させてキレイに保つための部品です。もともと汚れづらいですが、100%きれいなガソリンというのはありませんので、少しずつゴミがたまったり、水分を除去するために、15万~20万km程度で交換する必要があります。費用は工賃込みで6,000~12,000円程度です。
オルタネーターブラシ
電気を発生させるオルタネーターという部品内部に使われているものがオルタネーターブラシです。こちらも消耗品で、摩耗してくるとオルタネーターが発電出来なくなり、走行不能になってしまいます。10~15万km程度で交換した方がよく、費用はオルタネータブラシだけであればそれほどかかりませんが、他の部分も劣化している事が多いため、オルタネータ全体の交換やオーバーホールなどが必要になることもあります。その場合は工賃込みで5万円程度が相場となります。
サーモスタット
一言でいうと「温度調節器」となります。エンジンの温度はラジエーターで調節しますが、ラジエーターを通る冷却水の管理をしているのがサーモスタットです。交換時期は10万kmが目安となりますが、水温計が変な動きをしたりしたら疑ってみた方が良いでしょう。交換費用は5,000~12,000円程度です。
エンジンマウント
エンジンマウントは、エンジンの振動をやわらげるために取り付けてあるゴムの事です。ボディが振動を受けるたびにエンジンに直接振動が伝わると、エンジンの損傷や劣化を早めてしまいますので、それを防ぐ目的で取り付けられています。交換時期は一般的に10万kmといわれていますが、アイドリング時の振動が以前よりも大きくなったなどの症状で判断出来ます。エンジンマウント自体はゴムなのでそれほどでもありませんが、エンジンまわりの作業となるので、工賃が高くなります。だいたい2~3万円が相場といえます。

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足回り

車はタイヤの上に居室があるような構造になっているので、実際に路面に接地している部分を担当しているのが、タイヤなどの足回りになります。タイヤがパンクすれば走れませんし、ブレーキが壊れると止まれません。タイヤもブレーキ(パッド)も消耗品なので、定期的な交換が必要です。

タイヤ
直接地面に触れる唯一のものなので、当然重要度の高い部品です。ハガキ一枚分くらいしか接地面積がないので、価格の高いものほど良い性能を発揮しますし、雨が降った時にも違いがあります。寿命は走行環境やタイヤの性能によっても変わりますが、一般的には4~6年、あるいはスリップサイン付近で交換が安全です。タイヤのひび割れについては諸説ありますが、気になるなら交換、気にしないなら自己責任できちんと確認しながら使うのが良いと思います。交換費用はインチ数、性能によってピンキリになります。タイヤの中古品を選ぶ方もいますね。交換工賃は1本あたり1,000~2,000円くらいが相場です。
ブレーキパッド
ブレーキと言われる場所の中で、直接制動に関わる場所です。タイヤがついてるディスクローターを抑えつける事で停止します。交換は3~4万km程度と言われていますが、ブレーキを踏んで「キーキー音」がするようになったりしたら交換した方が良いです。交換費用は4万円程度が相場ですが、フロントだけ交換した場合などはもう少し安い事もあるので、内容によります。
ブレーキホース
運転手がブレーキを踏むと、液圧を通じてディスクブレーキに伝わり、ブレーキが作動します。このディスクブレーキとを結んでいるのがブレーキホースです。ブレーキホースが劣化によってひび割れを起こしたら制動力が落ちますし、最悪ブレーキがきかなくなるので、早めの交換が必要です。10年10万kmが交換時期の目安で、15,000~25,000円くらいです。
サスペンション(ショックアブソーバー)
タイヤが捉えた地上からの衝撃を、ボディに伝える前にやわらげたり、コーナーでタイヤを押しつけるのがサスペンションの役割です。サスペンションはスプリング、ショックアブソーバー、アーム類などで構成されています。ショックアブソーバーの場合は5~10万kmで交換時期となります。交換費用は10万円以上で、ディーラーによっては15万円程度を見た方が良い場合もあります。ショックアブソーバーがダメになると路面の凹凸で跳ねたり乗り心地が悪くなります。

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オイル系

車の中に使われているオイルは、エンジンオイルだけではありません。潤滑油と呼ばれるものなので、摩擦の発生する部分にはオイルを使うことが多いです。常に動くエンジンの他、ギア(ミッション、ATF)、クラッチ、ブレーキ、パワーステアリング、デフ(FR、4WD)など、様々な場所にオイルが使われています。

エンジンオイル
エンジン内部の潤滑に使われるオイルで、オイル系の中では頻繁に交換する必要があるものです。性能によってエンジンの摩擦抵抗が減少したり(フリクションロスの低減)、燃費が向上したりします。一般的なエンジンオイルの交換時期としては、5,000kmでの交換が良いかと思います。1万km大丈夫、もっと大丈夫という方もいますが、エンジン保護という意味だけの場合で、スラッジがたまれば当然フリクションは大きくなって燃費も悪くなるので、できる限り交換頻度を上げた方がエンジンには優しくなります。モチュールの300vあたりを入れてみれば、ガソリンスタンドのオイルとは違う事が体感で分かると思います。費用はピンキリですが、300vだと4リッター12,000円程度です。
オイルエレメント(フィルター)
エンジンオイルはエンジンの焼き付きなどを防ぐ大事なオイルですが、このエンジンオイルの汚れを取り除くのがオイルエレメントです。オイルエレメントが機能しているうちは汚れを取り除くのでキレイなエンジンオイルが循環しますが、オイエレメントが汚れていると、キレイにろ過されず循環してしまいますので、エンジンオイルが汚れやすくなります。エンジンオイル交換2回につき1回交換するのが一般的ですが、安いエンジンオイルを使っていたらオイルエレメントは早めに交換した方が良いです。費用は純正品で1,000円くらい+工賃です。
ブレーキフルード(ブレーキオイル)
ブレーキフルードはオイルの中でも大事な役割を果たしています。ブレーキペダルを踏むことでブレーキフルードが圧力を発生させ、ブレーキキャリパーのピストンを押し出すので、ブレーキが作動します。潤滑が目的の場合にはオイルと呼ばれますが、ブレーキの場合はキャリパーを押し出すという役割が与えられているので、フルードと呼ばれます。交換時期は車検2回につき1回くらい、4年に1度くらいを目安に行うと良いです。ブレーキパッド交換などはブレーキフルードを抜かないといけないので、同じタイミングで一緒に交換する事が多いです。費用は4,000円~8,000円程度が相場となります。湿度にとても弱いので、可能であれば秋から冬の期間に交換した方が良いです。
ミッションオイル(ATF)
ミッションオイルは各ギアを変速する時の潤滑油として作動しています。歯車を噛み合わせて作動しているので、オイルといっても強度のあるもので、ギア同士の焼き付きを防ぐために使われています。AT車の場合はATFと呼ばれ、名称がフルードに変わる事で、マニュアル車とは似て異なる働きをします。ATFはマニュアル車におけるクラッチの代替として、トルクコンバーターがフルードを媒介してエンジンからミッションへ動力が伝わっています。マニュアル車のミッションオイルはだいたい2万~4万kmごと、交換費用は4,000~10,000円程度が相場となります。ATFの場合は4万~5万km程度で交換、8,000~30,000円程度が相場と言われています。ATFの場合は無交換のまま走行距離を重ねると、金属部品が摩耗して発生した金属粉などの不純物が、オイルの中に沈澱した状態となり、ATF交換をする事でそれらの不純物が再循環しバルブや油圧経路を詰まらせてしまう事があります。そのため、ATFは不用意に交換するべきではなく、無交換でも問題ないとする意見もあります。
パワステフルード
ハンドル操作を楽にするためにパワーステアリングが導入されていますが、このステアリングと倍力装置の媒介にパワステフルードが使われています。修理書にも減っていたら注ぎ足すのような感じで書いてある事がほとんどなので、交換した事の無い人が大半かと思いますが、10万kmを目処に確認をして、劣化しているような交換した方が良いです。交換費用は工賃込みで5,000円程度が相場です。

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その他

ヘッドライトなどのライト系、電装系も消耗品なので交換が必要です。

ヘッドライト
ヘッドライトは点灯して当然の部品ですが、消耗品なので球切れや光量が減ってきたら交換時期になります。ヘッドライトはハロゲンランプ、HID、LEDなどの種類があります。一番普及しているのはハロゲンランプで、交換費用は2,000~10,000円程度が相場です。ヘッドライトの場合は、片方が切れた場合はだいたい同時期にもう片方も寿命になるので、一緒に交換した方が良いです。一緒に交換する場合は、先ほどの相場×2の金額になります。HIDは白色のライトが特徴的で、キセノンとかディスチャージライトとか呼ばれたりします。交換費用は1~2万円に工賃というのが相場ですが、ものによってはそれ以上する事も多いです。LEDは最近増えてきたタイプで、レクサスなど高級車には比較的取り入れられています。家庭用電球でも増えていますね。価格はHIDとほぼ同じくらいですが、こちらもものによって価格範囲が広いです。
エアコンフィルター
エアコンフィルターは家庭用エアコンと同様、外気からの空気を清浄します。良いフィルターになると花粉などの細かい粒子もカットしますので、アレルギーに悩む方は交換を検討した方が良いかもしれません。交換時期としては1年に1回、あるいは車検ごとに交換するのが一般的です。交換費用は3,000~5,000円程度が相場です。

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これ以外にも細かい部品はたくさんありますが、交換不要である場合や、使い方によって交換する必要があるものなどになります。たとえばマフラー交換は通常必要ありませんが、多走行車の場合、錆びてくる事もあるので交換する事があります。

車種によっても故障しやすい場所というのは異なりますので、掲示板などを利用して情報収集をする事で、事前に対策することが出来ます。特に海外の車の場合には特定の部品が故障しやすい傾向がありますので、事前に把握しておけばいざという時にも慌てずに対応が出来ますし、早めの交換で予防する対策も取れます。

走行距離の多い多走行車であっても、きちんとケアされた車の場合には交換する部品も見当がつきやすいので、買い取ってからのトラブルも少なく、中古車として店頭に並んだ後も買い手がつきやすいです。そういった背景があるので、買取査定でも好意的な査定をしてくれるところが多いです。一度故障すると、そこが癖のように故障しやすくなったり、損傷が他の箇所に及んだりする事があるので、全体的な車の価値が下がってしまいます。未然に予防し消耗品は早めに交換する事で、きちんと整備された車という事を、整備記録簿を通して証明できます。そうする事で、車の価値を維持して、査定価格に反映させる事が出来ます。

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