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高く売れるワンオーナー車の特徴

車の査定にまつわる知識

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新車購入時から一度も乗り換えずにいた場合、その車を売却すればワンオーナー車となります。ワンオーナー車は中古車として店頭に並んだ際に用いられる言葉ですが、売却時にも「これはワンオーナー車なので高く買い取ってください」のように用いられます。

ワンオーナー車の買取に対しての特徴は、以前まとめましたのでご参照ください。
参考→ ワンオーナー車だと査定額はアップする?

具体的に高値となりやすいワンオーナー車の特徴については触れていなかったので、これから解説します。

ワンオーナー車メリットの嘘?

ワンオーナー車のメリットとしてよく理由になる、「今まで一人しか乗ったことがない」という事のメリットについては、疑わしいと思っています。買う側の気持ちになって考えて欲しいのですが、同じくらいの走行距離で、型式が一緒の車が並んでおり、一方がワンオーナーではなく、もう一方がワンオーナー車だったとしても、ワンオーナー車の方に匂いが残っていたり細かい傷などがあれば考えてしまうと思います。細かい傷があってもワンオーナー車だから大丈夫、とはならず、あくまでも現況優先、見た目や匂いや雰囲気が大事なものです。つまり、ワンオーナー車だから上乗せ出来る、と単純に考えるのは間違いで、状況によって価値が発生すると考えるのが正解だと思います。

高値になる状況というのは、以下のようにシンプルです。

既に生産されていない車
古くても人気のある車

既に生産されていない車

「既に生産されていない車」というのは、もう新車で買えない車の事です。生産終了となる車のほとんどは「人気がない」「売れない」から生産終了になるのですが、排ガス規制のように人気があっても生産終了となる場合があります。平成12年の排ガス規制で生産終了となった人気車の中には、スポーツカーが多く、日産シルビア、スカイラインGT-R(R34)、トヨタスープラ、マツダRX7(FD3S)などがあります。これらの車は中古車市場で今でも人気なので、状態の良い車ほど高く売れていきます。

トヨタスープラ(JZA80)
トヨタ スープラ

Credit by Falcon® Photography

日産シルビア(S15)
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Credit by RL GNZLZ

日産スカイライン(GT-R R34)
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Credit by Matt Czarnocki

マツダRX-7(FD3S)
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Credit by Aaron Lai

通常これくらい古い車だと、複数の人が乗り変わっていたりしますが、大事に乗り続ける人の場合はワンオーナー車の可能性が高くなります。走行距離は多くても、大事に乗り続けているワンオーナー車の場合は、外装はともかくとして内部のメンテナンスをしっかりしている事が多く、買ってからトラブルになる事も少ないので、ワンオーナー車が人気になりりやすいです。

排ガス規制によって生産終了した車の中古車価格相場

トヨタスープラは2002年8月に生産終了となりましたが、中古車市場では10万km近い走行距離で200~250万円くらいの価格がついています。新車価格帯は300~450万円でした。スポーツカーではシートが社外品になっている事や、ブレーキなどのパーツを交換している事がアピールポイントになりますが、それ以外にタイミングベルトやミッションが交換済みである事をアピールしています。

日産シルビアは元々の価格帯が安めだった事(200~260万円)もありますが、それでも100万円以上のものが中心で、200万円に近いものもあります。純粋に走りを楽しむ方ももちろん多かったのですが、デートカーとしても人気が高かったので、フルエアロでドレスアップしている車も多いようです。

日産スカイラインGT-Rは、一度排ガス規制によって生産終了となった後、プレミアムスポーツカーとしてR35の名前で復活しました。しかし1000万円に近い金額や、サーキット使用を前提とした内容に対して不満を感じる方も多く、R34を欲しがる方がまだまだたくさんいます。新車価格帯は500~630万円でしたが、現在の中古車相場では300万円以上が中心で、500万円台も多く、きちんと整備されたものなどは価格応談のものもあります。何か改造してあるのがほとんどですが、稀に改造していない車の場合はベース車として有用なので、その分値段が上がっています。

マツダRX-7は後継のRX-8が発売されていますが、RX-7がターボ車だったのに対し、RX-8はNA車になっていたりと、別物として扱われるのが一般的になっています。新車価格帯は300~400万円でしたが、現在の中古車相場では200万円付近が多く、300万円超えもちらほらとあります。最終限定のスピリットRが人気のようです。

モデルチェンジの場合も人気に

同じ名前で売り続けていても、モデルチェンジによって外観や内部が変わる事はよくあります。今でも売れ続けている大衆車のカローラでもモデルチェンジで変わり続けていますし、カローラフィールダーのように枝分かれして展開していく事もあります。その場合も生産終了した車と同じで、新車では手に入らない状態となります。

生産終了した車で紹介したマツダのRX-7ですが、FD3Sと明記したのは理由があり、FC3Sという車もRX-7という車なのですが、モデルチェンジしてFD3Sとなった経緯があります。FC3Sという車も人気がありますが、見た目がかなり違うので、一般的にRX-7といえばFD3Sの方を指します。FD3Sが現役だった頃には、FC3Sの方は新車で手に入らなかったので、中古車で人気のある車の一台でした。今でも人気があります。

マツダ RX-7(FC3S)
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Credit by Zach Zupancic

古くても人気のある車

「古くても人気のある車」の場合も似ていて、新車で売っているけど安く手に入れたい場合に、走行距離が多くても状態の良い車を狙ってワンオーナー車を希望することがあります。特に、長い期間モデルチェンジをしていない車の場合は、新車価格が維持されますので、中古車も値段が落ちづらくなり、走行距離しか値段の差が出なくなってきます。そうすると走行距離があっても状態の良い車を探す必要があり、ワンオーナー車が人気となります。

この広告のセルシオのように、15年以上前の車でもワンオーナー車であれば高く売る事が出来ます。

最近は軽自動車が人気ですが、軽自動車とはいっても新車だと100万円超えが当たり前です。ただ中古車であれば安く買えますので、あえて新車を買わずに中古車の高級な軽自動車を買う人がいます。ちょっと言語的におかしいですが、高級店で安いものを買うのでは無く、廉価店で一番良いものを買う、という行為に似ています。そのような選び方だと、当然状態の良い車が欲しいので、ワンオーナー車も条件に入ってきます。

2~3年落ちの中古車であればワンオーナーであるのは当たり前で、複数の人が乗っていたら逆に怪しみます。上述したように特定の条件が合えばワンオーナーの価値もありますが、「状態の良い事」が前提として期待されていますので、もしワンオーナーの状態で売ろうと考えているのであれば、こまめなケアや大事に乗る事が求められます。

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