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タイヤがひび割れする原因とひび割れしづらいタイヤ

車についての基礎知識

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Credit by Adam Alper

タイヤは消耗品ですが、スリップサインまで使いきって摩耗で交換する場合と、ひび割れによって交換する場合があります。ゴム製品なので、年数が経過すればひび割れは起きてしまいますが、タイヤの選択や保管方法によってひび割れしづらくする事は可能です。

タイヤがひび割れする原因

タイヤの品質にも依りますが、ほとんどのタイヤは劣化し始めると側面からひび割れしてきます。

ひび割れはゴムの経年劣化が原因です。新しいゴムは軟化材劣化防止剤が練り込まれているので、柔らかく弾力性のある状態が保たれていますが、年数が経つごとに抜けてきて、ゴムが硬くなってきます。

タイヤは曲がったり加速する度に、色んな方向へ圧力をかけられています。ゴムが新鮮なうちは伸縮性があるので元の形に戻りますが、劣化してくると戻ることが出来ず、ひび割れとなります。
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ひび割れによって交換した方が良い状態とは

タイヤのひび割れといっても、まだ気にしなくていい状態から、すぐに交換した方が良い状態まで様々です。

ひび割れが表れやすい場所は、タイヤの側面、または溝に沿った場所です。接地面に比較して、側面は薄く柔らかいタイヤがほとんどなので、ひび割れは側面から現れる事が多いです。

そして薄い場所にひび割れが発生し、ひびが深くなってくると、大変危険な状態になります。ひび割れの進行度は以下画像が分かりやすいです。

Credit by 日本自動車タイヤ協会

タイヤの内部には、空気圧を高めたチューブがあり、これをゴムで覆っています。そのゴムが裂けると、タイヤは構造を失いますので、最悪の場合は破裂します。

年数による交換の目安は間違い?

大きな傷などがなければ、タイヤ交換をする理由となるのは摩耗とひび割れになるかと思います。よく年数を目安にタイヤ交換をした方が良いと言われますが、それは間違いです。使用状況、保管状況によってタイヤの寿命は大きく変わりますし、タイヤの質によっても違います。

ひび割れについては、タイヤによってひび割れの進行度が異なるので、定期的に目視して確認すれば良いです。定期的に確認する事でひび割れの確認の他、溝の残り具合、傷の有無も確認出来ます。

交換の目安は、先ほどの画像で分類されている進行度3か4の段階での交換が推奨されています。側面のひび割れはそれで見極めれば良いですが、トレッド面(タイヤの接地面)の場合は、また異なります。

トレッド面の場合は、溝に沿って亀裂が起きていたら、交換の必要があります。側面より丈夫に作られているので、時間的な猶予はありますが、早めの交換の方が望ましいです。

これはヨコハマタイヤのS.driveというモデルで8年間装着したものです。スポーツモデルのため、通常のタイヤより側面を強く作ってますので、側面はあまりひび割れしていませんが、トレッド面は溝に沿って少し亀裂が出来ているのが分かると思います。側面よりもトレッド面は丈夫に作られているので、まだ猶予はありますが、危険な状態なので早めの交換が必要です。
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ひび割れを起こさない保管方法

タイヤのひび割れはゴムの劣化によって起こりますが、ゴムが劣化する原因は大きく分けて2つです。

応力による劣化
紫外線などによる劣化

応力はタイヤを使用する以上避けられない事なので、せいぜいタイヤを酷使しない安全運転を心がけるくらいしか、対策がありません。

一方で紫外線などによる劣化は、肌のシミなどと同様、化学変化によって劣化していくものです。この対策はシンプルで、タイヤにカバーをかければ紫外線対策になります。タイヤだけのカバーは無いので、クルマカバーになると思います。

あるいは屋根付きのカーガレージや、地下駐車場も有効です。走行中は仕方ありませんが、車は乗っていない時間が多いことを考えれば、紫外線対策は保管時が一番大事になります。

タイヤの外側からひび割れが起きるのは、薄く柔らかい場所であるのに加え、保管時も常に紫外線の影響を受けやすいためです。

ちなみにドレスアップの一つとしてタイヤワックスをかける方がいますが、油性のタイヤワックスは劣化の原因になりやすいです。

油性のタイヤワックスを使用すると、タイヤ内に配合されている油性の劣化防止剤が反応して抜けてきてしまうので、劣化が早くなるようです。そのため、かけるのであれば水性のタイヤワックスを使用した方が良いです。
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ひび割れしづらいタイヤ

溝がまだあるのにひび割れで交換するのはもったいない、となる前に大事なのはタイヤの保管方法ですが、タイヤの耐摩耗性ではなく、経年劣化に強いタイヤがあるのか気になりますね。

結論からいえば、耐年性をうたったタイヤは無く、ひび割れを防ぐには保管方法の方が大事となります。

ただ実際の使用した体験などから「持ちが良いタイヤ」というのはあるようです。

ミシュランのタイヤは「持ちがよい」と評判ですが、XH1とXM1の体験談がありました。
XH1は既に生産中止となったモデルですが、8年間使用したという報告がありました。ただし車庫付き保管です。

Credit by Michelin

XM1は静寂性と乗り心地のバランスが取れているミドルレンジのタイヤです。4年使用でほとんど劣化がなく、タイヤショップの店員からも「持ちの良いタイヤ」と評価されているようです。

ミシュランは上記モデル以外でもロングライフに強いようで、高品質なタイヤが多いことも影響しているのではないかと思います。通常は5年を目処に交換が推奨されますが、7年以上使用できたという話が多いです。

もちろんミシュラン以外のメーカーでも高品質なものは、摩耗による劣化を除けば、7年以上使用してもひび割れがそこまで進行していなかったという話があります。ブリヂストン、ヨコハマタイヤ、トーヨータイヤなども持ちがよいという評価があります。先ほどトレッドひび割れの例であげたのも、ヨコハマタイヤで8年間装着したものです。

タイヤメーカーごとの評価については、以下の記事にまとめていますので、ご参照ください。
参考: タイヤメーカーによって異なる特徴と性能の比較
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保管状況や使用状況によっても大きく変わるので、高品質なものは必ずロングライフになると言えませんが、そこまで持つ可能性のある製品といえます。

高品質なタイヤであれば経年劣化に強い可能性はありますが、それよりも保管方法の方が大事です。車庫付きや地下駐車場でなければ、タイヤカバーを使用するなどして、タイヤの保管状態に気を配れば、ひび割れしづらいタイヤを作ることが出来ます。

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