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高度情報化社会の影響で、世の中の流れ自体が早くなっているとよく言われます。インターネットの普及によって自らが情報を発信できるようになり、その情報は瞬時に共有し拡散されるようになりました。今までであれば情報発信はテレビなどのマスメディアが中心でしたが、今は相互発信のように一次的ではなく複合的に情報が伝播します。
そのような時代の流れの早さにあって、時間というものはとても大切です。何かを迷う時間がもったいないから、すぐに決断しよう。そんな本も出回ってます。世の中の流れが速くなると時間の価値が相対的に上昇します。
とりあえず話だけは聞いて、結論は後で
前置きが回りくどくなりましたが、中古車の査定も時間が関係します。買い取る方は、特に出張査定であれば、たくさんの査定を数多くこなし買取数を増やすことが求められています。売る方にとっては少しでも高い金額で買い取ってくれるところを最短で見つけたいと思います。お互いに時間をなるべくかけたくないというのが共通しています。
そこで使える簡単なテクニックとは、「すぐに決めない」です。とりあえず話を聞いて後で考えます。これだけで全く結果が異なってきます。
中古車買取の場合は、車の引き渡しと引き換えに対価を受け取りますので、どちらが偉いとかはありません。これは消費者として商品を買う場合でも同様です。感謝の気持ちを持つのは素晴らしいことですが、対価の交換を行っているだけなので、どちらが優位という考えを持たないのが自然だと思います。
しかし、プライドの高い人も中にはいらっしゃいます。相手の言い値で「売ってやる」のだという方がいます。あるいは相手のためになると考えて早く決めてあげようと思う人もいます。交渉の原則からいえば、どちらも損です。
「余裕がある」ことで有利な交渉が出来る
交渉における優位性とは、ひとことでいえば「余裕がある」状態を指します。中古車買取でいえば「別に売らなくてもいい」くらい状態です。それくらいの余裕があると、相手の話の矛盾やおかしな説明にもすぐに気づきますし、正しい判断を行いやすくなります。出張査定で買取に来ていた場合、成果を得られないのは時間の無駄になりますので、出来れば交渉によって買取契約まで進めたいと考えています。しかし、その場で契約出来ないのだと分かれば、無理に責めてくることは少なくなります。
反対に「どうしても今月中に売りたい」など余裕が無く焦ってるような状態というのは、損する話にも引っかかりやすくなります。相手の話を聞く余裕が無く、結論(査定額)を先に聞きたい場合は、余裕がない状態いえるでしょう。そういう人の場合は、たとえば「今日決めてくれればこれだけ出します」という言葉に弱くなります。実際はもっと高く売れるはずなのに、その何割か低い金額で手離してしまいます。
今日決めない、今すぐ決めないということを守るだけで、簡単に交渉において優位となる「余裕」を得ることが出来ます。
ただ注意しなければならないのは、提示された査定額には期限があるという事です。その場で契約する必要は全くありませんが、時間をおいた場合、査定額は変わることがあります。もし契約を決めた場合でも、査定額を念入りに確認してください。濁すようであれば注意が必要ですし、大幅に下がるようであれば無理に契約する必要は全くありません。一番良い条件で契約出来るまで待つことが出来れば、それが一番素晴らしい交渉術です。
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