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昔の車はトラブルが頻発していたようですが、最近の車でトラブルに見舞われる事は少なくなりました。特に日本車は家電製品のような品質の高さが世界的にも知られていて、スイッチをつけると電気が点くように、キーを回せばエンジンがかかります。国産車では当たり前に思いがちですが、一発でスムーズにかかるエンジンというのは、世界的には超高品質の証明です。
そんな日本車でも長期間乗り続けたり、走行距離が増えてくれば消耗してきますので、トラブルになる可能性も出てきます。扱い方によっては新車でもトラブルになることがあります。エンジンのトラブルはいくつかありますが、一番避けたいのは「エンジンがかからない」事でしょう。エンジンがかからなければ車を動かすことが出来ません。
突然エンジンがかからなくなってしまった時のために、症状別に原因の推測と対処方法を解説したいと思います。
バッテリー上がり
エンジンのかからない原因第一位はバッテリー上がりです。JAFの愛称で知られる一般社団法人・日本自動車連盟への救助要請でもっとも多いのが、バッテリー上がりによるエンジン始動トラブルとなっています。
バッテリー上がりかどうかを判断するには、キーを回したときのセルの回転音に注意します。セルの回転音が弱々しい場合は、バッテリー上がりの可能性が高いです。弱々しくても動く場合は、一度電装品を全てオフにしてから数分後に始動させてみると、エンジンがかかることもあります。
キーを回してもセルが全く回転しない様子であれば、バッテリー上がりがかなり進行してしまってる状態の可能性が高いです。キーをオンの位置まで回したときに、パネル類のランプが点灯するかを確認してください。もし点かなければバッテリー上がりですが、点いてもセルが回転しなければ、セル関連の故障です(詳細は後述します)。バッテリー上がりの場合は、付近の車からブースターケーブルを繋いで電気を分けてもらう事でエンジンを始動させる事が出来ます(JAFを呼んだ場合も同様の応急処置になります)。
一度バッテリー上がりを経験したバッテリーは劣化したり寿命の早まることがあるので、ディーラーなどで早めに交換されることをおすすめします。
なお、バッテリーが寿命の場合には交換するしか方法がなくなりますので、特に夏場は注意して早めの交換をおすすめします。
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ガス欠・燃料切れ
運転中についうっかりしていて、ガソリンを入れ忘れたため、タンク内のガソリンが空になり動かなくなってしまうトラブルです。早めの給油で予防できますが、山中で迷ったり高速道路で入れ忘れて、ガス欠になる方が予想以上に多いです。
ガス欠で動けなくなった場合、押して動かすのは大変危険なので、JAFなどに救援依頼をした方が良いです。道の真ん中で急に止まってしまった場合には、道路脇など安全な場所へ移動するべきですが、一人の場合は車を押すのと方向の管理を同時に行えないため、他の人に手伝ってもらった方が安全です。
歩いていける距離にガソリンスタンドがあれば、金属製の携行缶を借りて、少し走れるだけのガソリンを購入します。改めてガソリンスタンドで満タン給油をすれば解決です。歩いていける距離になくても、ある程度近い距離にガソリンスタンドがあれば、電話で事情を説明して携行缶でガソリンを持ってきてもらう方法があります。現実的にはこの対応が一番ベターかもしれません。
山中や高速道路などでガス欠になった場合は、JAFなどに救援を依頼するしかありません。JAFに加入していない場合でも、費用は8,000円+ガソリン代だそうです。あるいはクレジットカードの特約でロードサービスを受けられることがありますので、事前に確認しておいた方がよいです。
ここまでは車のよくあるトラブルとして、以前にまとめましたので、参考にしてください。
参考→ JAFの救援件数ランキングから学ぶ、車が故障しやすい原因とポイントは?
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セルモーターの故障
Credit by Bill Selak
キーをオンにすればパネルのランプが点くのに、キーを回してもキュルキュルと回転音がしない場合は、セルモーターが故障している可能性が高いです。
セルモーターはエンジン始動時にのみ用いられ、電力を利用してエンジンに最初の回転を与える仕組みで、エンジンが自分で回転するまでを手助けします。重要な箇所なので耐久性は高いですが、それでもモーターのコイルなどが消耗するので寿命があります。目安としては15万kmくらいが交換時期とされています。
最近はアイドリングストップを搭載する車が増えてきましたが、当然始動時にはセルモーターを回すので、セルモーターに負担がかかります。ただアイドリングストップ搭載車料はセルモーターもきちんと強化していますので、心配ありません。手動でアイドリングストップを実践されている場合は、セルモーターやバッテリーの寿命が早くなります。
エンジンがかからなくなるのは突然ですが、その前に「キーを回してもセルモーターが回らないことはたまにある」という初期症状が出ますので、その時点で点検して交換した方が良いです。
もしセルモーターが動かなくなってしまった場合は、JAFなどを呼んでレッカー移動になりますが、セルモーターを金属棒で叩くと動くことがあるようです。
ヒューズ切れ
Credit by Henrique Pinto
車は様々な電装品を使っていますが、何らかの原因によって異常な過電流が流れた時に、電気回路を遮断して電気回路や電装品を熱による溶解や発火から保護するのが目的です。ヒューズが切れていると電気回路が遮断された状態なので、電装品が一切使えません。そのため、ヒューズが切れたら交換するしかありません。
ヒューズの交換は、ペンチなどがあれば比較的簡単に行えます。ヒューズボックスをあけると電装品とヒューズとの対応表がありますので、それを確認しながら機能していない電装品に対応したヒューズを抜いて確認します。新しいヒューズは数百円で販売していますが、容量が異なりますので、事前に確認の上、合っているものを購入してください。
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ギアの入れ間違い
ギアが入った状態でエンジンをかけると、急発進してしまいます。昔のマニュアル車にはそういったトラブルが多かったので、最近の車は何らかの防止策を講じています。マニュアル車の場合は、クラッチを踏んでいないとエンジンのかからないタイプがほとんどになりました。
オートマ車の場合は、ギアが「P」か「N」に入っていないとエンジンがかかりません。同時にブレーキを踏んでいないとエンジンがかかりません。スマートエントリーシステムなど、キーを回すのではなくボタン始動の場合でも、ブレーキを踏んでいないとエンジンがかかりません。
そんな事は充分理解していると思うでしょうが、トラブル時には冷静でない事がほとんどなので、改めて基本から確認する事が大事です。前述したガス欠もそうですが、「あるわけない」と思うような単純な事が原因の場合も、意外に多いのです。
エンジンがかからないというトラブルのほとんどは、バッテリーが原因ですが、応急処置で対処出来るものもありますので、冷静に対応して無理をしない事が大切です。特にガス欠などは給油をしておけば防げるトラブルなので、早めに対応しておく事が大事です。
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